19日、中山競馬場で行われた皐月賞(G1)は、1番人気のコントレイルが優勝。鞍上の福永祐一騎手はこれで史上11人目、皐月賞、日本ダービー、菊花賞、桜花賞、オークスからなる五大クラシックの完全制覇となった。
勝利騎手インタビューで福永騎手が「想定外だった」と振り返った通り、レースはコントレイルにとって決して順調なものではなかった。前日の雨の影響で内側の馬場が悪く、1枠1番は非常に難しい枠となった。
案の定、行き脚がつかず後方12番手からの競馬。これまで好位抜け出しを勝ちパターンとしていたコントレイルだけに、もしこの日の中山競馬場に例年通りの大観衆が詰めかけていれば、大きな“どよめき”が上がったに違いない。
しかし、3コーナー手前で、ようやく外に持ち出されると一気に進出開始。最後の直線入り口で先頭に並び掛けると、そのまま押し切る横綱相撲だった。
「今日はコントレイルにとって、決して楽な展開ではありませんでした。それで、あれだけ強いレースをするのですから、同世代では頭一つ抜けた存在ですね。
昨年には陣営からは『2000mでも長い』と言われていた馬ですが、ここに来て急成長。レース後、福永騎手から『距離がもっとあっても大丈夫。次が楽しみになった』というコメントが飛び出していますし、2400mの日本ダービーでも中心になることは間違いないでしょう」(競馬記者A)
また、皐月賞の戦前では朝日杯フューチュリティS(G1)を勝ったサリオス、弥生賞ディープインパクト記念(G2)を勝ったサトノフラッグと「無敗3強」と評されていたが、この日はコントレイルの「1強」であることを証明するような圧巻の内容だったという。
「サトノフラッグにとっては『完敗』と言わざるを得ないレースでした。初騎乗のC.ルメール騎手も『直線までは、いい感じで運べた』と話していた通り上手く乗っていましたし、4コーナーではコントレイルに並ぶような格好だったんですが、そこからの手応えがまったく違いましたね……。ルメール騎手も『もう少し脚を使えるかと思っていましたが……』と肩を落としていました。
初勝利が昨年11月と、コントレイルが東京スポーツ杯2歳S(G3)を勝った同日。陣営も以前から『古馬になってから』と話しており、伸びしろのまだまだある馬です。しかし、1カ月半後のダービーでコントレイルとの差が逆転するかというと、厳しいと述べざるを得ません」(競馬記者B)
また、コントレイルに唯一最後まで食い下がったのが3強の一角サリオスだ。
2020-04-19 09:33:00Z
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