巨人2―1阪神(セ・リーグ=4日)――巨人がサヨナラ勝ちで2連勝。八回に丸の右前打で追いつき、延長十回に吉川が適時打を放った。先発西勇が好投した阪神は、六回以降、拙攻もあって好機を作れず。
延長十回、一死満塁。吉川の打球が中前に抜けると、ベンチから一斉にナインが飛び出した。阿部監督は開口一番、「萩尾もいい四球だったし、チョーさん(長野)もよくつないでくれた」と言った。たたえたのは、代打でつないだ面々だ。
八回に追い付き、1―1で迎えた十回だった。一死から代打の萩尾が低めのボールを見極めて出塁すると、丸が中前打で続き、佐々木俊輔(日立製作所)への代打で長野が登場した。場内のボルテージが最高潮に達する中、39歳のベテランは初球をコンパクトなスイングで左前に運び、好機を拡大。吉川が試合を決めた。
ヒーローインタビューに選ばれたのは吉川だったが、阿部監督は手放しで褒めなかった。「最後打って決めたのは素晴らしいけど……」と前置きしつつ、「人に見える工夫をもっとしてほしいなと思う」。八回、同点としてなお一死一、三塁での打撃に注文を付けた。打球を前に飛ばせば得点が入る可能性はある場面。ここで簡単に追い込まれ、捕邪飛に倒れていた。
序盤から1点を争う展開だった。例えば、長野はそれまで何度も次打者席に立ってはベンチに下がり、出番に備えていた。十回に訪れた勝負所で「いい場面で使ってもらっているんで、チームのために必死に頑張るだけ」。決めに行くのではなく、つなぎに徹してサヨナラを演出している。
吉川は「皆につないでもらい、僕も何とかしたい思いだけだった」と、一体感のある攻撃が強く印象に残った様子だ。ここ6戦は岡本和の前を打つ3番を任されているように、対応力には期待が高い。殊勲の一打に満足せず、打撃の精度や狙いを磨き、長年の殻を突き破りたい。(福井浩介)
2024-05-04 20:00:00Z
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