◇メジャー第1戦◇マスターズ 事前(7日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7555 yd(パー72)
「マスターズ」開幕を控えた某日、オーガスタから車で15分のホテルロビーでカメラマンを待っていると、「ヘーイ!」と妙齢のオジサマから声をかけられた。ナンパ…!? と身構えたのもつかの間、「マスターズのチケット、余ってない?」。彼の視線は、私の胸元…にあるメディア用の入場パスにくぎ付けだった。
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ゴルフファンなら誰もが一度は行ってみたい、年に一度のゴルフの祭典。コース周辺には、血眼でチケットを求める人が大勢いる。コースに続くワシントン通りに入った瞬間、『チケット求む!』『月曜のチケット、あります!』と転売屋(いわゆるダフ屋さん)のハデな看板がズラリ。
ちょっとでも目が合おうものなら、「チケット持ってる? 何曜日の持ってる? ほしい日があったら、入荷したら連絡するよ?」とまくし立ててくる。
ちなみに「アイアム・ジャパニーズメディア!」と伝えた上で、練習日のチケットの買い取り価格を聞いてみると「何曜日のチケットかと、その時の需要によって交渉する」とのこと。販売価格は、開幕前週の土曜日の時点で、練習日は1日あたり2000~2700ドル(約30~40万円)が相場だそうな。もともとのチケット代は月~水曜の練習ラウンドがそれぞれ100ドル、本戦中は1日140ドルなので法外な金額なのは言うまでもない…。
「全米プロとかスーパーボウルも扱っているけど、マスターズはビッグマネー!」とサムズアップ。毎年同じ場所に店を出し続けて25年のご主人、さわやかな笑顔を見ると、だいぶ懐が潤っていそうです。そりゃそうだ、2700ドルって筆者の月給よりも…。ああ遥かなるオーガスタ、いちサラリーマンには、その金銭感覚はちょっと想像できません。(ジョージア州オーガスタ/谷口愛純)
2024-04-09 04:32:24Z
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