「日本一小さな村」から大きな挑戦
こんにちは、日本一小さな村・富山県舟橋村に住む岡山史興と申します。いま私は舟橋村で、新しいやり方の学童保育運営に挑戦しています。
「まなぶをあそぶ、みらいをつくる」をコンセプトにした、子育て世帯の「働く」と「育てる」の両立をサポートする民間運営のコミュニティ施設です。
7月22日にプレオープンしたばかりの学童保育では、14名の登録児童が日々楽しんでくれています。
学童保育を立ち上げようと決めた直接のきっかけは、自分の息子が小学校1年生になるにあたって、納得して通わせられる学童保育がなかったことでした。
学童に子どもを預けられなくても、仕事を諦めなくてはいけなくても、多くの場合は「自己責任」で片付けられてしまう。そんな、子育てをとりまく現状は当事者になると思ったよりキツいことだと痛感しました。
あたらしい学童を通じて思い描くのは、家庭環境や経済状況、住む場所に左右されることなく、子どもや親、関わる人たちそれぞれが豊かな選択肢と出会える未来。
クラウドファンディングではその第一歩として、最初の拠点となる古民家を安心・安全に過ごせる場所へリノベーションし、共感してくださる「みんな」の輪を広げていきたいと思っています。
まだここにない子育てへの関わり方、思い描く未来のあり方に共感し、共に楽しみ、子どもたちの自由な未来を後押ししてくださる方に、仲間となっていただきたい。
保護者だけが子育ての負担を背負うという今の当たり前を、立場も、住む場所も、子どもの有無もすべて関係なく、子どもを軸に力を合わせ、「みんな」で運営する新しい子育てのあり方を形づくりたい。そう考えています。
さっそくですが、今回のプロジェクトでめざしている場の姿、ちょっとだけ覗いてみませんか?
「こうじゃなきゃいけない」がない未来を、子どもたちに
お母さんの教室?つくばのおじいちゃん?ホットドッグ屋?一体なんのこと?
・・・そんな「?」が浮かんだかもしれません。でも、その「?」こそがこの場でつくりたいことなんです。
いつの間にか、なんとなく刷り込まれてきた「人生とはこういうもの」「進路とはこういうもの」といった思い込み。あなたも一度は直面したことがあるはず。
子どもの過ごす時間にいろいろなバックグラウンドをもつ「みんな」を巻き込むことで人生の多様さとの出会いをつくり、「こうじゃなきゃいけない」をなくしていくこと。それが「みん営」学童保育の1つ目の姿です。
具体的には、学童指導員の方だけでなく、会員となった地域内外のさまざまな大人や学生とともに体験やワークショップといったプログラムを展開していきます。
たとえば、
- 解体する建物をつかった子どもの壁画ギャラリー
- 間伐の大切さを知る屋敷森探検
- 子どもたちが企画する蔵リノベーションCG教室 などなど
しごとのテーマパークに行ったり、夏休みに開かれる職業体験イベントなどに頼らなくても、地域内外のさまざまな仕事や生き方に出会える、そんな経験をみんなで作り上げています。
「みんな」で経営するから保育料ゼロ
「みんな」の関わりをつくるために必要なこと、それが2つ目の特徴である経営の話です。
今回つくる施設には、学童保育だけではなく、カフェやコワーキングスペースといった機能も持たせます。
それらの施設を利用したり、代表の岡山をはじめとしたいろいろな専門領域をもつプロフェッショナルからのサポートを対価とした会員制度をとることで、その会費によって学童保育の運営費用を賄う=子育て世帯の負担をゼロにする仕組みです。
会員の方々には、施設利用だけではなく、子どもたちへのプログラムでもコラボしていただく予定です。
ともに営む「みんな」を募ります!
クラウドファンディングに挑戦することに決めたのには2つの理由があります。
▶︎1つ目は、「みんな」の存在を見えるものにすること。
いまの日本で子育てに関する課題は「自己責任」という言葉で片付けられてしまうことがほとんど。この仕組みも、正直なところ本当に成り立つか不安の中での船出でした。
ところが、相談をしていくなかで地域内外の少なくない大人の方々から心強い声をいただくことができたのです。
「みん営」に共感してくださる方がいる、ということを世の中に示していければ、きっと子育てを取り巻く環境はちょっとやさしい世界に近づくのではないか、そう思っています。
▶︎2つ目は、最初の拠点となる「場」をつくること。
今回の取り組みにあたり、幸いなことに舟橋村の駅前にある古民家を賃貸させていただけることになりました。元々大学教授の方が住んでいて、その奥様も家を使って地域の子どもたち100人を集めた学習塾を開いていたというストーリーのある、素敵な家です。
ところが、そこはやはり年季の入った物件。そのままでは子どもたちが安全に使うには厳しい箇所がほとんど。かなり大規模な修繕・改修が必要となります。
現在は比較的きれいな部屋を使い少人数の保育を行っていますが、リノベーション後は30名以上の子どもたちが利用できる、広いスペースを確保します。
また、地域内外の大人たちも立ち寄り、交流したくなる空間となる計画です。
完成イメージ図
かなり大規模な工事が必要となりますが、現在のオーナーさんも、子どもたちの未来のためにと今回のリノベーションを快く承諾してくださりました。7月より物件の賃貸契約を結んでおり、改修・改築にも同意いただいています。
全体で4000万ほどの費用が必要となる予定で、目標に掲げた700万は改修費用の一部にあてさせていただきます。
リターンについて
今回のクラウドファンディングでは、お力添えいただいた方一人ひとりが、学童スペースのどの部分の改修を通じて「みんな」の一員になっていただきたいかをリターンとして設定いたしました。
みなさんの思いを、このプロジェクトを通じてぜひ私たちと共有させてください!
プロジェクト運営メンバーについて
今回のプロジェクトは以下のメンバーで運営しています。
学童運営は、富山市内で100人以上の登録者を抱える人気学童保育施設のNPO法人halea(ハレア)が担い、学童保育指導員の資格を有したスタッフが常駐します。
※名称掲載の許諾を得ています。
スケジュールについて
プロジェクト及び工事は、下記スケジュールで実施します。
さいごに〜「自分のまちを自分でつくる」こと〜
ここまでお読みいただき、ほんとうにありがとうございます。最後に、このプロジェクトに込めた思いをもう少しだけお話しさせてください。
私の住む富山県舟橋村は、日本一面積が小さい自治体にもかかわらずこの30年で人口が倍増*した「奇跡の村」と呼ばれるユニークな村です。補助金や制度に頼る移住者誘致ではなく、住民同士が子育てを軸につながりあう「子育て共助」に力を入れて、まちの価値観を育んできた結果だと言われています。
*令和3年3月 第2期舟橋村人口ビジョン(P1 図表 総人口・世帯数の長期推移)より:http://www.vill.funahashi.toyama.jp/pdf/vision.pdf
私自身移住者のひとりとして、周囲の保護者の方々と子どもをきっかけにして打ち解けることができたのをとてもありがたく感じています。
ですが、国であれ自治体であれ行政の方針が永遠に続くことはありません。舟橋村でも子育て共助を4期16年継続してきた首長が2021年に引退。あたりまえですが、人口や財政状況が変わるなか、子育て環境が変わらない保証はありません。
こうした背景を受け、行政に頼り切るのではなく、当事者だけが頑張るのでもない、地域や社会の未来をつくる子どもたちのことを「みんな」のものとして支えていく学童保育を立ち上げることにしたのです。
また、学童保育立ち上げの準備を進めていくなかで、学童保育がさまざまな社会課題の鍵となっていることにも気がつきました。
従来の枷を外した「あたらしい学童保育」は、行政の手が届かなくても/民間事業者では採算が合わなくても、共感する方々が集まれば実現できる取り組みです。
私たちの施設名は「fork」としました。その意味は「選択肢」。
子どもたちの未来だけではなく、大人の働きかた、生き方にもあたらしい選択肢を生み出す存在になれることを目指しています。
※お名前掲載のリターンについての注意事項:リターンに関する条件の詳細については、リンク先(https://readyfor.jp/terms_of_service#appendix)の「●命名権、メッセージの掲載その他これに類するリターン」をご確認ください。
※ドリップパックコーヒーのリターンについて:キヌバリコーヒーに依頼し製造します。(コーヒー製造・加工業の届出済)製造・名称掲載の許諾を得ています。
※「日本一小さな村」表記について:舟橋村の面積は3.47k㎡で、全国に約1,700余りある自治体の中でも最も小さい基礎自治体。(出典:国土地理院 令和4年全国都道府県市区町村別面積調(4月1日時点))
からの記事と詳細 ( 小さな村の子どもたちに選択肢を。保育料ゼロの学童保育をみんなの力で - クラウドファンディング READYFOR - Readyfor )
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