この夏、長袖・半ズボンかつシルエットもゆるやかで性別問わず着られる「ジェンダーレス水着」を、水泳用品などを手がけるフットマーク(東京都墨田区)が発表し、話題を呼びました。
開発担当者の佐野玲子さんに経緯を聞くと、きっかけは学校現場からの声。男女問わず、従来の水着に様々な悩みを抱えていることが見えてきたといいます。
「水泳の授業を楽しく受けられるようにしたい」。開発者の熱い思いや、水着への反響などを聞きました。
出発点は学校からの問い合わせ
――「男女共用セパレーツ水着」は、学校の水泳授業ではなかなかなじみのないデザインのように思いますが、開発のきっかけを教えてください。
3、4年くらい前から、学校から「LGBTQの生徒にも対応した水着はありませんか」「体形をふんわり隠せる水着はないですか」という問い合わせが増えてきました。その声をきっかけに、フットマークではLGBTQの生徒さんを含むすべての子どもたちにとって性差のないデザイン、つまりジェンダーレスなデザインを考え始めました。
ただ、本格的にジェンダーレスを意識した水着開発を始めたのは昨年です。
――キャッチしていた声を形にするまでに、少しタイムラグがあるんですね。
メーカーの悩みどころは、「時代を先取りしすぎても広がらない」というところです。時期をうかがっていたところがありました。新製品を出したときに批判され、潰されてしまうのが一番の懸念です。そうならないためには、ある程度世の中の価値観にあわせ出さないといけません。
最近では制服にもジェンダーレスの流れがあり、世の中がジェンダーレスの製品を受け入れる方向に明らかに向かっているなと感じ始め、開発に乗り出しました。
今回はタイミングが良く、従来の価値観から脱皮し、すでにその価値観の中で生きている消費者に受け入れられたと思っています。
佐野さんは以前、中学校の水泳の授業を見学した際に、ある光景を見て衝撃を受けたそうです。一体何が。
商品名、あえて「ジェンダーレス」を小さく
――気になったのは商品名の「男女共用セパレーツ水着」。パンフレットを見ても「ジェンダーレス」は小さく添えられている程度です。
実は、開発していくうちに…
からの記事と詳細 ( ジェンダーレス水着を選択肢に 「悩みは男女共通」向き合った開発者 - 朝日新聞デジタル )
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