秋篠宮ご夫妻の長男、悠仁さまが、筑波大付属高校へ進学されることになった。皇族の教育機関としては、歴史的に学習院が受け皿となってきたが、最近ではほかの進路を選ばれる皇族方が多い。識者は「時代の変化に応じた自然な流れ」と受け止める一方、「ご進学先への国民の関心は高く、経緯などの透明性は必要」と指摘する。
学習院は江戸時代後期、京都御所近隣に学問所として開講。大正15年の「皇族就学令」で、皇族男女の就学先とされた。皇室との縁は深く、戦後に同令が廃止された後も、天皇陛下や秋篠宮さまの世代まで、留学を除けば大学まで学習院に通われるのが通例となっていた。
ただ、平成20年に高円宮妃久子さまの長女、承子さまが早稲田大に進まれて以降は、学習院以外への進学が続いている。承子さまの妹の守谷絢子さんは、21年に城西国際大に、秋篠宮ご夫妻の長女、小室眞子さん、次女、佳子さまはそれぞれ、22、27年に国際基督教大(ICU)に進学された。現在は唯一、天皇、皇后両陛下の長女、敬宮(としのみや)愛子さまが学習院大で学ばれているが、語学や福祉など、ご関心に応じた多様な「学びの場」が選択肢として定着しつつある。こうした中、悠仁さまは幼稚園から高校まで、学習院以外で学ばれることになる。
皇室の近現代史に詳しい河西秀哉・名古屋大大学院准教授は、「象徴天皇制が国民に近い皇室というものを求めている以上、個人の自由を尊重する社会の変化に応じ、皇族方の学習環境が多様化していくのはごく自然なこと」と受け止める。「(現在の皇室典範で)将来天皇になる方についても、いわゆる『帝王学』のような教育は学校ではなく、家庭などさまざまな形で行われる。特定の学校でなければできないということではない」と話す。
一方で「学校のブランド化などに皇室が利用されることには注意が必要だ。静かな学習環境を確保するためにも、ご進学の経緯や理由について、宮内庁が丁寧に説明していくことも大切ではないか」と指摘する。(緒方優子)
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