阪神の新助っ人ジャスティン・ボーア内野手(32)が待望の来日1号を放った。「4番一塁」で先発し、4回無死一塁の第2打席。広島2番手の藤井皓の内角高め直球を強振。ようやく舞い上がった打球はライナーで無観客の右翼席に飛び込んだ。

「まだシーズン前だけれども、日本で初めて打てたホームランだから素直にうれしいね。2ストライクに追い込まれていたから、コンパクトにいいスイングをしようと思っていたけど、フェンスオーバーには十分な距離だったね」

来日後、対外試合16試合目、39打席目での初アーチとなった。

ゆっくりダイヤモンドを1周し、ベンチに戻るとチームメートからメジャー流の「サイレントトリートメント」で祝福された。ベンチ内では無反応の仲間にエアーハイタッチするそぶりを見せた後、時間差の大きな歓声で改めて祝福された。

「アメリカでルーキーにやるショーを日本でもやってくれて面白かったし、うれしかった。けれど、アメリカはもっと(祝福まで)間があるんだけどな(笑)」

メジャー92発の看板を引っさげ、新加入した左の大砲。チーム活動休止前の対外試合では15試合、37打席でアーチはかからず。矢野監督も「いつ(打球)上がんねん」と、状態を心配していた。活動休止期間を挟み、対外試合再開となった初戦で不安を一掃する豪快弾を放り込んだ。