1月に遠征先のマレーシアで交通事故に巻き込まれて負傷したバドミントン男子シングルスの桃田賢斗(25)が、右目の眼窩(がんか)底骨折で全治3カ月と診断され、8日に手術を受けた。所属先のNTT東日本が発表した。

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スポーツ医療に携わる専門医によれば、コンタクトスポーツを診療する専門医であれば眼窩(がんか)底骨折はCTで調べれば容易に判明し、見逃すことは通常ならありえないそうだ。 負傷してから1カ月近くが経過してしまい、そのことが治療を困難にした可能性もあるという。手術時の主な術式としてプレートで整復固定する方法とバルーンで骨折部を押し上げて整復する方法があるが、時間がたってしまったことで適切な整復をされずに骨がくっつき始めていると、治療を困難にする要因となる。

全治3カ月ということだが格闘技やサッカーなどのコンタクトスポーツでも、眼窩底骨折だけを考えると、試合復帰までは全治期間ほど時間はかからない。時間がかかるとすれば、圧迫されていた視神経など、骨以外の組織の回復が必要な場合だという。

いずれにしろ、初期段階で見逃したのには何かしら理由があるはず。日本トップスポーツ選手に関わる医療の現場でここまで放置された例はなく、金メダリスト候補の事例となれば、大問題になる可能性もある。