16年リオデジャネイロ五輪競泳男子400メートル個人メドレー金メダル萩野公介(24=ブリヂストン)が2日、W杯東京大会での復帰レースを前に、本番会場に現れた。2月に休養に入って以来約5カ月半ぶりに公の場で、感触を確かめるように泳いだ。

萩野は2月16日のコナミオープンで400メートル個人メドレー決勝を棄権。「自分が『こうありたい』という理想と現実の結果の差が少しずつ自分の中で開いていき、モチベーションを保つことがきつくなっていきました」と、約3カ月の休養をとった。ドイツ、ギリシャを旅して、自分を見つめなおした。4月の日本選手権、7月28日までの世界選手権も出場していない。

心身ともにリフレッシュして、6月6日に復帰を宣言。ややふっくらした5キロ増の体で「今は水泳がすごく好きで泳ぎたいという欲求が出てきている」。その上で東京五輪に向けて「目標はずっとぶらさずに複数種目での金メダル。自分の気持ちに正直になって、頑張ろうと心が決まった」と休養前と変わらない目標を口にしていた。

復帰となる今大会は3日の200メートル個人メドレー、4日の200メートル自由形にエントリー。まず日本代表への復帰を目指していく。個人メドレーは瀬戸が世界選手権2冠=五輪代表内定したことで、200メートル、400メートルともに東京五輪に出場枠は残り1枠。リオ五輪で金、銀、銅を獲得した萩野がどこまで復調しているのか。約3カ月のブランクを埋めることは容易ではないが、その泳ぎに注目が集まる。