FIA-F2の第8戦が伝統のシルバーストーン・サーキットで行われ、TGR WECチャレンジプログラムから同シリーズに今季よりフル参戦している宮田莉朋は、予選11番手から雨中のスプリントレースで10位。ドライコンディションで荒れたレースとなったフィーチャーレースは17位に終わった。
7月5日(金)から7日(日)にかけて、イギリスのシルバーストン・サーキットで2024年FIA-F2第8戦が開催された。FIA-F2には今季TOYOTA GAZOO Racing(TGR) WECチャレンジプログラムのドライバーである宮田莉朋がロディン・モータースポーツからフル出場している。
全14大会で争われている今季のFIA-F2も後半戦に入った。今季FIA-F2とELMS(ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ)に参戦している宮田莉朋は、ル・マン24時間レースに出場した後、翌週からスペイン、オーストリア、イギリスと3週連続でのF2と、過密スケジュールでレースを戦っている。
宮田莉朋はデビューイヤーのFIA-F2序盤戦、中東の開幕戦と豪州の第3戦でポイント獲得を果たした。舞台が欧州へ移ってからはほとんど初めてのサーキットで、走行時間も限られる中、苦しい戦いが続いているが、毎戦着実に経験を積み重ねている。
【予選】
5日(金)予定よりも5分早められた午後3時より30分間で予選が行われました。空は重い雲に覆われているものの、ドライコンディションでセッションはスタート。まもなく雨が降り始めたという報告もあったものの、大きくコンディションが変わることはなく、最後までドライのままアタックが続けられた。
宮田莉朋は前半のアタックでは1分41秒353で16番手。一旦ピットへ戻り、タイヤを交換して全車再アタックに入ると、宮田は1分40秒176と好タイムをマーク。一時は10番手につけ、トップ10がリバースグリッドとなるスプリントレースでのポールポジション獲得かと思われたが、惜しくもチームメイトに押し出される形となり11番手。10番手とは1000分の7秒差、12番手とは1000分の5秒差という超僅差の予選となる中、宮田は初めてのコースにもかかわらず11番手とまずまずの好位置を確保した。
【スプリントレース】
6日(土)は降雨に見舞われ、直前に予定されていたF3のレースが延期される状況の中、F2はウェット宣言が出され、全車レインタイヤを装着して、予定の午後1時15分より21周(タイヤ交換義務無し)で争われるスプリントレースのスタートが切られた。セーフティカーの先導でフォーメーションラップを終えた後、ローリングスタートでレースが開始。
宮田は1周目にひとつ順位を落とし12位へ。3周目にバーチャルセーフティカーが導入されると、再開時にひとつ順位を落とし13位に。かなりの水煙が上がる状況で視界も悪くなり、4周目にセーフティカーが導入された後にレースは赤旗中断となった。
雨脚が弱まるのを待ってレースが再開。13位で再スタートを切った宮田莉朋は、ライバルとのバトルの末に8周目には12位へ。さらに接触により脱落した車両もあり順位を上げていった。
後半戦は、ライバルからの猛追を受け激しいバトルを繰り広げるが、粘り強く走った宮田莉朋は10位でチェッカー。宮田にとってF2初のウェットレースで大荒れとなる展開の中、ポイントには届かなかったもののトップ10での完走を果たした。
宮田莉朋
シルバーストーンでのレースも初めてですが、F2では初めての雨のレースとなり、かなり厳しいレースに終わりました。ポイントは獲れませんでしたが10番手で終えました。日本の雨のレースと違って、ローリングスタートで始まったので、そこは初めての経験でしたし、かなり迅速に雨量に対してのリスクをオーガナイザー側が判断してくれたので、僕らドライバーもそこに信頼を持ってレースをすることができたんじゃないかなと思います。とはいえかなりバトルをしている中で荒れたレースではありましたし、自分はその中でもなんとか生き残ってポイントを獲得することを目指して走りました。課題はまだまだありますし、クルマのパフォーマンスもこれから上げていかなければならないという状況なので、しっかりチームと共に努力を続けて、明日のフィーチャーレースも頑張っていきたいと思います。
【フィーチャーレース】
7日(日)午前9時55分より、タイヤ交換義務有りの29周で争われるフィーチャーレースが行われた。天候は回復し路面はドライだが、気温14度と肌寒い中でのレースとなった。
予選上位勢はオプション(ソフト)タイヤを装着する中、宮田莉朋はプライム(ハード)タイヤを選択。11番手グリッドの宮田はスタートダッシュで出遅れ、13位に後退。その後1周目の混乱の中でも行き場所を失い、18位まで大きく順位を落としてしまった。
レースは1周目から接触によるセーフティカーが導入され、3周目に再開されるも、すぐにまたコースアウトした車両によって再びセーフティカーに。6周目に再スタートが切られると、上位勢は徐々にピットへ向かい、タイヤを交換する作戦に出た。
宮田莉朋はタイヤ交換を遅らせ、11周目には7位へ。その後も自己ベストラップを更新しながらバトルを繰り広げ、21周を終えてピットイン。17位でコースへ復帰し、その後さらに他車がピットインしたことで15位まで順位を上げたが、ファイナルラップで順位を落とし、17位でレースを終えた。
宮田莉朋
作戦やパフォーマンス面で少し足りない部分が多く、上手くレースを進めることができませんでした。とは言え自分の中ではまた得られたものはありましたし、レースも色々なことがありましたが、最後まで走り切ったのでこれを次戦に繋げられるように、チームとレース内容を分析して準備していきたいと思います。シルバーストーンは日本のコースで例えるのはちょっと難しいのですが、結構アクセルを踏んでいる時間が長く、クルマのバランスとドライビングテクニックが問われるサーキットの一つでもあるので、そういった一つ一つの積み重ねがラップタイムに出るサーキットでした。そういう意味では、非常にチャレンジングなコースで面白かったです。まだまだ自分もF2の経験値、コースも含めて、他のドライバーに比べて浅いので、またしっかり勉強して、次戦に向けて頑張りたいと思います。今週末も応援ありがとうございました。
2024-07-09 04:18:30Z
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