女子ゴルフの宮里藍サントリー・レディース最終日(産経新聞社など後援)は9日、兵庫県六甲国際GC(6526ヤード、パー72)で行われ、1打差の2位から出た大里桃子が6バーディー、1ボギーの67で回って通算12アンダーの276に伸ばし、逆転優勝した。
大里はウイニングパットを沈めると天を仰ぎ、緊張から解き放たれたように息をついた。ツアー3年ぶりの優勝。「本当に夢みたい」と喜びをかみしめた。
3番(パー3)でティーショットをギャラリーに当てるミスでボギーをたたいたが「攻めた結果のミス。悔いはなかった」。落ち込むことなく無心で進み続け、16番(パー3)で5つ目のバーディー。最終18番は残り131ヤードの2打目をピンそば1・5メートルにつけ、バーディーフィニッシュ。力が抜け切ってしまったようで「ガッツポーズできなくて、それが悔しいです」と笑った。
昨年はショットの不調に苦しみ、2018年のプロ入り後初めてシード権を失った。「ゴルフ辞めようかなとつぶやいたこともあった」と落ち込んだが、昨夏に持ち球をドローからフェードに変えたことが転機になった。最終予選会5位で今季前半の出場権をつかむと、24年は徐々に上向き、ついに戴冠した。
米国で戦う畑岡奈紗や渋野日向子らと同じ「黄金世代」の25歳。「この優勝で自信をつかむことができた」。自身初となる海外メジャー「AIG全英女子オープン」の挑戦権も得た通算3勝目は、飛躍の一歩になりそうだ。(大石豊佳)
2024-06-09 09:30:36Z
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