スチュアート・ヴェヴァース率いるコーチ(COACH)でも90年代が出発点に。ショルダーバッグなどをビッグアップルやイエローキャブ、自由の女神のキーホルダーといったノスタルジックなニューヨークのチャームで飾り付け、人気のスタイルをアクセサリーに進化させた。デムナによるバレンシアガ(BALENCIAGA)も、過去の懐かしいオブジェクトをショーの招待状として用いたが、ランウェイに送り出したデザインは近未来的。ミニマルなバングル型のハンドルにはスマホなどが取り付けられ、バッグとジュエリーの境界線をなくした。そしてプラダ(PRADA)は、チャンキーなレザーベルトをストラップ代わりにし、従来のハンドバッグの概念を転覆。アクセサリー感が強いため、初心者にも挑戦しやすく、今にでもストリートスタイルを席巻し始めることだろう。
最もシックなブレスレットバッグを展開したのは、おそらくアライア(ALAÏA)のピーター・ミュリエだ。巨大なゴールドリングの持ち手がポイントの小ぶりなバケツ型バッグは、アートオブジェと呼ぶに相応しく、「チューブ」バッグに次ぐヒットとなること間違いなし。マチュー・ブレイジーが手がけたボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)の最新「サーディン」バッグも、同じくイット化の予感がする。
もちろん、ジュエリーの役割も果たすバッグというコンセプトは新しいものではない。装飾的に魅せるシャネル(CHANEL)のショルダーストラップは、もともとメゾンのスーツジャケットの裾に縫い付けられていたチェーンなどにインスパイアされ、手に荷物を持つ煩わしさから女性たちを解放するために作られた。シグネチャーである「デミ」バッグを手のひらサイズにアップデートしたガブリエラ ハースト(GABRIELA HEARST)やウラ ジョンソン(ULLA JOHNSON)の手首から提げられるポーチも手をふさがず、ハンズフリーに使える。一見、実用性よりもファッション性を重視しているかのように感じるが、ジュエリー、そしてバッグとしても使えると考えると、ブレスレットバッグは2WAYで楽しめる優秀品なのだ。
Text: Alice Newbold Adaptation: Anzu Kawano
From VOGUE.CO.UK
からの記事と詳細 ( ひとつで二役!2024年注目すべきはイットガールたちも熱視線を送る「ブレスレットバッグ」 - VOGUE JAPAN )
https://ift.tt/26IGyUL
No comments:
Post a Comment