セ、パ両リーグは8日、来季のセ・リーグ公式戦と交流戦の日程を発表した。阿部慎之助新監督(44)が率いる巨人は3月29日の開幕戦(東京ドーム)で、今季日本一の阪神と対戦することが決定。01年の自身のデビュー戦の相手が阪神であるなど因縁浅からぬ相手との激突に、指揮官は早くも闘志を燃やした。
これも宿命なのだろう。阿部新監督にとってこれ以上ない、初陣の舞台が用意された。来季開幕戦が阪神戦に決定。秋季キャンプの真っただ中とはいえ、早くも心を躍らせた。
「アレでしょ。もうね、一番の、一番挑戦したいチームなので、いいカードですね」
ウイットの利いた言葉だった。自身の監督就任会見では「来年はアレではなくアベで」と発言。阪神・岡田監督が優勝を意味していた“アレ”を引き合いに宣戦布告したが、この日も虎へのライバル心をのぞかせた。
伝統の一戦には、数々の因縁がある。01年の阪神との開幕戦がデビュー戦。しかも来季開幕と同じ東京ドームだった。プロ初安打を含む2安打4打点という最高のスタート。ただ、当時は発熱しながらのプレーで「熱が出ないようにしないと。知恵熱が出る。ワクワク、ドキドキです」と冗談交じりに話した。
正捕手としてけん引した08年は最大13ゲーム差をつけられたが、終盤の猛追で奇跡の逆転優勝を果たした。しかも、父・東司さんは習志野(千葉)時代にミスター・タイガースの掛布雅之氏と同級生。72年夏にともに甲子園に出場するなど、エピソードは尽きない。
今季はヘッド兼バッテリーコーチとして、6勝18敗1分けと大敗した悔しさを誰よりも感じている。同じ失敗を繰り返すわけにはいかない。本拠地からのスタートに「黄色じゃなくてオレンジで染めてもらって、そこは読売の事業部の方たちが頑張ってくれるんじゃないかな」とファンの後押しも呼びかけた。
阪神が38年ぶりに日本一になった一戦はテレビ観戦し目に焼き付け、「強かった。投手中心に、打つ人が打って自己犠牲する人はして」と語っていた。この日の秋季キャンプでは投手陣にスーパークイック投法を練習させ、1秒10を切る投手も出た。全体練習後には捕手陣にノックを放ち、鍛え上げた。照準は24年の3・29。待ち遠しくて、仕方がない。(川島 毅洋)
≪10日“初陣”VS侍「試しながら勝つ」≫阿部監督は自身の初陣となる、あす10日の侍ジャパンとの練習試合に向け「勝つためにやるんだけどいろいろ試すと思う。試しながら勝つことを目標にしたい」と意気込みを口にした。育成選手のルシアーノら若い投手陣が侍ジャパンの強力打線を相手に腕試しの場となる。「最後は1点多く勝っていると、それがベストですね」と話した。
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2023-11-08 20:30:00Z
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