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Saturday, July 30, 2022

ハードル下がる古民家移住 ライフプランの選択肢に 山谷柾裕(新城通信局):中日新聞Web - 中日新聞

18世紀初めに建てられ、国指定重要文化財となっている「熊谷家」住宅=愛知県豊根村で

18世紀初めに建てられ、国指定重要文化財となっている「熊谷家」住宅=愛知県豊根村で

 名古屋市出身で、東京の大学を卒業後、記者になった私は、福井県小浜市と愛知県新城市で三年ずつ過ごすうちに田舎暮らしのイメージが変わった。「安い農作物が並ぶ産直販売所」などの連想から、働く場こそ限られるが生活コストは安いというイメージを抱いたが、実際暮らすと、絶対必要な自動車の維持費の移動コストなどは、安いとはとても言い切れない。

 都市部に勝る点は、少子化に伴い人員が手厚い初等教育(ただし、高校以降は通学・通塾時間が増大する)と、安い土地、そして地域に多く残る古民家が利用できることである。

 古民家とは、主に一九五〇年の建築基準法施行前に木組みなどの伝統的構法で建てられた建物。ハウスメーカーによる住宅のように高断熱性・高気密性はないが、梁(はり)がむき出しで、実際の高さよりも頭上に奥行きを感じたりと魅力的な物件も多い。二〇一三年の国の調査では約百五十七万戸があり、地方移住を考えている人にとって利用を考えるべき埋もれた資源だ。

解体進み23万戸減少

 一昨年、愛知県豊根村の国指定重要文化財の茅葺き(かやぶ)住宅に住む熊谷臣代(とみよ)さん=当時(93)=を取材した。風景写真家の前田真三さん(一九...

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