男子100メートルバタフライ、視覚障害が最も重いクラスで悲願の金メダルを獲得した日本のエース、木村選手。滋賀県栗東市出身で、2歳の時に病気で視力を失った木村選手は、小学4年生で始めた水泳でその才能を開花させました。
人が泳いでいる姿を見たことはありませんが、「水が自分の後ろに動けば体が前に行く。水がいちばん後ろに行く場所を、かいて、蹴ればいい」という独自の考えに基づいた泳ぎを20年かけて作り上げてきました。
今大会を含めて4大会連続で出場したパラリンピックで唯一、金メダルにだけ届いていませんでした。4つのメダルを獲得した前回のリオデジャネイロ大会のあとには「4つのメダルよりも1つの金メダルが欲しかった」と悔し涙を流しました。
木村選手にとって、金メダルは「水泳を続けてきたことのすべての証しであり、成果として求めているもの」と強い決意で東京大会に臨みました。
金メダルをとるために、出場種目をリオデジャネイロの5種目から3種目に絞り、あくまでも、競泳競技の最終日に行われる100メートルバタフライへのステップだと位置づけていました。
メダルに届かず5位だった先月30日の200メートル個人メドレーでは最初の50メートルでバタフライの前半の入り方を確認しました。
銀メダルを獲得した100メートル平泳ぎでは100メートルという距離を泳ぐ際のスピードや持久力を確かめました。
そして迎えた100メートルバタフライ、午前中に行われた予選では「スタートを失敗した」と言いながら、全体トップの好タイムで決勝に進出。レースのあと「この日のために頑張ってきた。この日が本当に来るんだという気持ちで、すごく緊張しているが最高のレースができるよう頑張ります」と話していた木村選手。リオデジャネイロ大会から5年かけて臨んだ決勝の舞台は最高のレースで悲願の金メダルを獲得しました。
日本パラ競泳のエースは、20年かけて作り上げてきたみずからの泳ぎが間違っていなかったことを、自国開催の大会での金メダルという最高の形で証明してみせました。
2021-09-03 12:07:16Z
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