グラウンドは泥沼状態で転倒、バットのスッポ抜けも
しのつく雨の甲子園に無情の宣告が下された。1回戦屈指の好カードは東海大菅生が3点を追う8回一死一、二塁とチャンスを広げたところで一時中断となった。10時6分から32分間の中断後、審判団の協議が終わると球審がホームプレート付近に両チームのキャプテンを呼び寄せ、短く言葉を掛けた。 「ここで試合終了になるが、お互いによく戦い、いい試合をしてくれました。また甲子園で再戦できるように頑張ってください」 直後に球審は右手を上げ「ゲーム」と試合終了を告げた。 もはやグラウンドはプール状態。誰の目から見ても続行は不可能だった。 東海大菅生の若林弘泰監督はコールドの判断については「中断になったところで覚悟しました。中には泣き崩れる選手もいました。ただ、これだけ順延となる中、1試合でも多くこなしていかないといけないので、しょうがないですね」と悔しさを押し殺し、冷静に応対した。 5回ごろから雨脚は激しくなり、甲子園全体に白いもやがかかったようになった。 4回からリリーフした東海大菅生のエース左腕、本田峻也(3年)は、マウンドで足を滑らせ、2度も転倒したほど。その際、弾みでついた左手の泥をタオルで拭き取り、投球を続けた。6回から阪神園芸が水に強いと言われる特殊な砂をマウンドと、打席周辺に2度、3度と入れたが、さすがの“神整備”も追いつかない。内野グラウンドには水が浮き、一面、泥田のようになった。8回の東海大菅生の攻撃では、バッターの手が滑りバットがスッポ抜けてベンチ方向へ飛んだ。本田が三遊間に放った打球は、途中で勢いを失って止まってしまい内野安打になった。 「これでは野球になりません」と朝日放送のゲスト解説に呼ばれた”完全男”の松本稔氏(群馬県立中央中等教育学校)が警鐘を口にするほど。もはや野球のできる状態にはなかった。
2021-08-17 21:08:03Z
https://news.google.com/__i/rss/rd/articles/CBMiSmh0dHBzOi8vbmV3cy55YWhvby5jby5qcC9hcnRpY2xlcy9mNmNhY2YyYjExODA0MzE1NDNlNzdlZDVlYjI5NDE0MzRmNzAyMDAx0gEA?oc=5
No comments:
Post a Comment