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Thursday, August 19, 2021

岸田氏、総裁選に意欲にじます 「選択肢示す大切な場」 - 産経ニュース

岸田派会合であいさつする岸田文雄前政調会長=19日午後、東京・永田町(永原慎吾撮影)
岸田派会合であいさつする岸田文雄前政調会長=19日午後、東京・永田町(永原慎吾撮影)

自民党岸田派(宏池会)が19日に都内で開いた会合で、菅義偉(すが・よしひで)首相の総裁任期満了(9月30日)に伴う総裁選をめぐり、会長の岸田文雄前政調会長に出馬を求める声が相次いだ。岸田氏は今月26日にも総裁選の日程が決まり次第、最終判断する意向だ。

「総裁選に出馬すると早急に決断すべきだ」「今こそ宏池会の神髄を天下に鳴り響かせてほしい」。岸田派の会合では、若手からベテランに至るまで岸田氏に早期の決断を求めるこうした声が上がった。

岸田氏は会合後、記者団に「総裁選への対応は具体的に日程が確定してから明らかにしたい」と述べるにとどめた。同時に「(総裁選は)自民党が幅広い選択肢を示す大切な場だ」とも語り、立候補の意欲をにじませた。この日は、かつて安倍晋三前首相の後継候補として自身に期待感を示した森喜朗元首相と会談。総裁選について意見交換をしたとみられる。

岸田氏は昨年9月の総裁選で、二階俊博幹事長率いる二階派(志帥会)や安倍氏の出身派閥の細田派(清和政策研究会)など主要派閥に支えられた菅首相に敗れた。二階氏ら党の有力者は次期総裁選でも首相の再選を後押しする意向だ。

それでも岸田氏は、菅政権の新型コロナウイルス対策に批判が集まり、党内で間近に迫る次期衆院選への不安が強まる中、周囲に「誰も総裁選に出なければ国民に『自民党はどうなっているんだ』と思われる」と漏らし、再チャレンジに強い意欲を示してきた。

不安材料となり得るのが、前回総裁選後にたもとを分かつ形で岸田派名誉会長を退任した古賀誠元幹事長の存在だ。議員引退後の現在も岸田派議員を物心両面で支える古賀氏は首相の再選を支持しており、19日のTBS―CS番組収録で「岸田氏は出馬に踏み切る決断には至らない」「(不出馬を)判断すると期待している」とくぎを刺した。

とはいえ、古賀氏に近い岸田派議員からも「領袖(りょうしゅう)を押し上げるのは当然だ」(若手)との声はある。外相や政調会長を歴任し、首相の有力な対抗馬となり得る岸田氏の決断が総裁選の焦点となる。(永原慎吾)

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