偉大な父の背中がはっきりと見えた。競馬の祭典「第87回日本ダービー」(31日、東京)の追い切りが27日、東西トレセンで行われ、無敗の皐月賞馬コントレイルが栗東坂路で抜群の切れ味を見せた。出来は万全。父ディープインパクト以来15年ぶり7頭目の無敗2冠馬誕生がいよいよ現実味を帯びてきた。同レースは28日に出走馬、枠順が決定する。
これが王者の風格だ。コントレイルの最終追い切りは助手を背に坂路で単走。折り合い重視の前半から徐々にペースを上げると力強い脚さばきで4F52秒6を楽にマークした。迫力満点の馬体にダイナミックなフォームで、ラスト1F12秒4は数字以上の切れ味。既に古馬のようなオーラを漂わせている。
共同会見に出席した矢作師は「指示が52秒台だったので想定通りの追い切りでした。真っすぐと駆け上がってきて、非常に良かったと思っています」と自慢げに伝えた。
皐月賞の最終追い切りが同じく坂路で4F52秒9~1F12秒4だから、数字的にはほぼ同等。無敗の皐月賞馬が普通に動けていればそれで十分だが、師は「一戦一戦、体力が付いてきた。全てが我々の想定を超えて、進化してくれている」とさらなる成長を感じ取っている。「特に良くなったのはバランスと精神面。皐月賞の前、(福永)祐一くんと一緒に牧場に行ったんですが、その頃にあった課題が修正されていると言っていましたね」
4戦4勝。圧巻のレースぶりで無敗ロードを突っ走る。前走の皐月賞は4角手前から大外をブン回してマクリ一気。矢作師は「想定とはかなり違って厳しい競馬を強いられたけど、強い内容でした」と振り返る。
勝てば史上7頭目の無敗2冠。重圧は計り知れないが、矢作師、福永ともにダービー制覇を経験しているのは心強い。開業8年目の12年にディープブリランテで制した師は「あの時くらいの経験値だったら押しつぶされていると思う」。18年ワグネリアンで悲願のダービージョッキーとなった福永は「ヒリヒリした高揚感、横隔膜が上がってくるような胸の高鳴りを感じるときがあります。こういう立場でないと感じられないモノ。それも楽しみながらこの1週間を過ごしたいと思っています」と頼もしい。
強い馬は強い。先週のオークスを制したデアリングタクトがそれを証明した。牝馬に続き、今年は牡馬も2冠馬誕生か。父ディープインパクトと同じ無敗3冠、さらにその先へ。31日の東京競馬場で新たな伝説が幕を開ける。
▽ディープインパクトのダービー 最終追いは武豊を背にDWコースで併せ馬。6F78秒3~1F11秒7の猛時計をマークして臨戦した。単勝1・1倍の圧倒的1番人気に推されたレースは後方3番手から。3角から外をまくり気味に進出して上がり3F33秒4の剛脚を発揮。2着インティライミに5馬身差をつけて圧勝した。
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2020-05-28 02:25:16Z
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