J1神戸の元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ(35)が21日、オンラインを通じたデイリースポーツの単独インタビューに応じた。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた外出自粛が続き、試合再開の見通しも立たない現状への思いなどを語り、サポーターへのメッセージを送った。また、22年1月で満了する神戸との契約について「神戸で続けたいという気持ちがある」と契約延長の意思を示した。23日には自身初の公式ドキュメンタリーが全世界に向けて配信開始される。
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新型コロナウイルスの蔓(まん)延によって、世界の様相は一変した。イニエスタにとってもそれは例外ではない。少し伸びた髭(ひげ)をたくわえた世界的名手は静かに語り始めた。
「現在も未来においても間違いなく人々の生活に大きな影響を与えるだろう。今できることは専門家の意見をしっかり聞いて、一刻も早くそれぞれ自分のやりたいことができる生活に戻れるように、良い未来が訪れるようにみんなで一致団結する時だと思う」
神戸は3月27日から活動を休止しており、4月7日には兵庫県にも緊急事態宣言が発令されるなど、イニエスタも異国の地で外出自粛の日々が続く。
「もちろん家族は家にいて、子供たちはオンラインで授業を受け、宿題が送られたりしている。自分も可能な限り1日のプランを立ててコンディションを落とさないように、重量トレーニングやモビリティー(可動性)トレーニングだったり、あとは有酸素運動などを心掛けている。今の状況にうまく適応し、家にいながらもトレーニングも入れて、自分たちのスケジュールをしっかり埋めていくことを意識している」
2月23日の開幕戦を最後に2カ月間も試合から遠ざかっている。中断しているJリーグは再開時期が「白紙」と見通しが立たない。5月11日には36歳の誕生日を迎えるイニエスタにとって、貴重な時間が奪われている。
「確かにモチベーションやコンディションを保つのは難しい時期ではある。特に今はゴール(目標)がない状況。シーズン中であれば週末に試合があるといった、それぞれのゴールや起点となるところに向けてメンタルやコンディションを準備しているが、今はそういったものがない。何とか自分の中で目標を設定しモチベーションを保っていく必要がある。もちろん試合や練習が恋しい。普段の練習やロッカールームでの日常、チームメートとの関わりや試合でサポーターと一緒の時間を共有することも恋しい。たまに写真や以前の試合のハイライトを見ていると試合がしたくてウズウズしてくる。今、試合がない時間というのは、逆に自分が長くパフォーマンスを続けるためにはいい期間なのではないか」
18年夏に加入した神戸との契約は来季で満了となる。去就は世界の注目を集めるが、イニエスタは契約延長について明確な意思表示をした。
「正直に言うと、自分は神戸で続けたいという気持ちがある。日本での時間を満喫しているし、神戸でのプレーや貢献という面でも満足している。昨季はすごく楽しめたし、今季も数試合しかできていないが、本当にいい形でシーズンに入れていた。契約が終わるタイミングで契約に関わる方々が自分のパフォーマンスや貢献に満足していただけるなら、自分としては(神戸で)続けられたらうれしいと思っている」
2020-04-21 20:00:17Z
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