サッカー元女子日本代表FW大野忍（36）が12日、都内で引退会見を行った。大野は2月5日に昨季限りで現役を引退することを発表。指導者転身も含めた今後への意気込みをあらためて語った。

白いシャツに黒いパンツというラフな姿で会見に臨んだ大野は、最後まで笑顔を貫いた。冒頭にマイクを握り「この決断をするまでにすごく時間がかかりましたけど、現役中から指導者にも興味があって、それに向かって走っていきます」とあいさつ。今後のなでしこジャパンの監督就任などについては「関われるのであれば関わっていきたいですし、いろんな方と学んでいって、頑張れたら頑張りたい」と話した。

大野は日本中が“なでしこフィーバー”に沸いた11年W杯ドイツ大会優勝メンバーで、前線での鋭いドリブルと高い決定力を武器に12年ロンドン五輪銀メダル、15年W杯カナダ大会準優勝などにも貢献した。なでしこリーグでは15歳の高校生だった99年にNTVベレーザ（現日テレ・東京ヴェルディベレーザ）でデビュー。INAC神戸レオネッサやフランスの名門リヨンなどを渡り歩き、国内リーグ戦では通算319試合で歴代最多182得点を挙げるなど、女子サッカー界を代表するストライカーとして活躍した。

昨年12月に18年から所属していた女子サッカーなでしこリーグ1部のノジマステラ神奈川相模原を契約満了で退団。今年1月に日本サッカー協会公認B級コーチライセンスを取得するなど、指導者転身も含めて進路を模索する中で、現役を退く決断を下していた。