フィギュアスケートの全日本選手権で、高橋大輔(関大ク)はシングルのリンクに別れを告げた。最後の得点は合計204・31点で総合12位。今後はアイスダンスに転向し、2022年北京五輪を目指す。新たな挑戦は、20年間師事した長光歌子コーチからの卒業も意味する。出会った時は13歳だった少年は、33歳の大人になった。教え子の門出に、コーチは何を思ったのか。
22日夜の男子フリー。得点を待つ「キス・アンド・クライ」で、高橋から「長い間ありがとうございました」という言葉とともに、白い花束を贈られた。長光コーチが言う。「照れくさくて、でもすごくうれしかった。ちょっと泣きそうになったので、慌てて頑張りました(笑)」
リンク脇で見守った最後の演技は、ドキドキするような4分間だったという。後半になるにつれて滑りは伸びを欠き、ジャンプでは相次いでミス。「やっぱり少し足が動かなくなってきたので、もうそっちの方が心配で。泣くところまで至りませんでした。とにかく、何とか最後まで滑りきってと」。ただ、「世界一」と言われたこともあるステップは、最高のレベル4を獲得。意地が透けるような滑りでもあった。
精彩を欠く教え子の滑りに「正直、『去年終わっておけばよかったな』っていう気持ちはありました」と言う。ただ、そんな後悔は演技終了とともに吹き飛んだ。割れるような歓声と拍手に、「やっぱりどんな成績でも最後、滑って良かった。彼のスケーティング、表現をみんな愛して下さった。(高橋は)いつも真正直で、真っすぐで。その辺もよく理解して頂けているのかな」。
朝日新聞社
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2019-12-23 09:07:39Z
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