サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会は、決勝トーナメント1回戦で日本を退けたクロアチアが9日(日本時間10日未明)に行われた準々決勝のブラジル戦で、またもPK戦をしぶとくものにし、2大会連続の4強入りを果たした。
これで、W杯でのPK戦は4戦全勝。準優勝した前回2018年ロシア大会でも、決勝トーナメント1回戦でデンマーク、準々決勝ではホスト国のロシアを立て続けにPK戦で下した。準決勝は延長戦でイングランドを退けて決勝進出。勝負強さとしたたかさ、タフネスぶりは折り紙付きだ。
実は、日本のJリーグとクロアチアは縁が深い。Jリーグのデータによると、これまでにクロアチア出身の選手は25人がJリーグでプレー。22年シーズンもセレッソ大阪に危機察知能力にたけたDF、マテイ・ヨニッチが在籍していた。
監督も1996~97年にガンバ大阪を率い、2008年にはジェフユナイテッド市原・千葉を指揮したヨジップ・クゼ監督、04年にセレッソ大阪を託されたアルベルト・ポボル監督、09~12年の愛媛FC、14~15年の北海道コンサドーレ札幌で指揮官を務めたイビチャ・バルバリッチ監督-の3人がいる。
以前にも少し触れたが、06年ドイツ大会の1次リーグで日本とクロアチアが同組となったのを受け、大会直前にクロアチアを訪れた。目的の一つが、ポボル氏に会って両チームの分析を聞くことだった。首都ザグレブのカフェで会ったポボル氏は落ち着いた雰囲気を漂わせ、セレッソ大阪時代と少しも変わらないように見えた。セレッソ大阪の監督を辞した後に帰国し、当時はクロアチア国内リーグの指導者を務めていた。
「なんで久保(竜彦)をW杯のメンバーから外したのかね。故障があったと聞いているが、彼はいい選手だ。ジーコ監督は間違った決定をしたかもしれない」「中田英寿と小野伸二を守備的MFで起用すると、2人とも前がかりになるので、DF陣との間に危険なスペースが生まれる。宮本恒靖は背が高くないし、守備的MFには福西崇史を入れた方が安定する」「小さなDF陣は身体的に優れた相手には弱いだろう。それはクロアチアよりもオーストラリアが相手のときに露呈するのではないか」…。日本を離れてもしっかりと情報収集している点と、鋭すぎる指摘に舌を巻いた。
そういう、戦術眼の確かさもクロアチアの特徴。頂点まであと2試合。ひょっとすると、ひょっとするかもしれない。(編集委員 北川信行)
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取材した過去のW杯や欧州選手権でのエピソードを紹介します。
2022-12-11 05:00:00Z
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