北京オリンピックのアイスホッケー女子で、日本代表「スマイルジャパン」は8日、予選リーグ最終戦でチェコにペナルティーショット・シュートアウトのすえ、3対2で勝って、グループ1位で決勝トーナメントの準々決勝に進みました。
試合は、日本がパワープレーのチャンスを生かして、第1ピリオドと第3ピリオドにいずれも床秦留可選手が得点を決めて、リードするたびにチェコが追いつく展開となり、2対2で延長戦に入りました。
そして延長戦でも互いにチャンスを作りながら決着はつかず、5人の選手が交互にペナルティーショットを打ち合うシュートアウトに持ち込まれました。
日本は5人のうち、3大会連続出場の39歳、久保英恵選手がゴールキーパーのまたを抜くシュートを決めたのに対し、日本のゴールキーパー藤本那菜選手は相手のシュートをすべて防ぎ、日本が3対2で勝ちました。
日本の通算成績は3勝1敗となり、グループ1位で決勝トーナメントに進みました。
準々決勝ではグループAの3位のチームと対戦します。
2得点の床秦留可「グループ1位 本当にうれしい」
パワープレーで2得点をあげた床秦留可選手は「絶対に決めなくてはいけないところだったので決められてよかった。グループ1位を目指してやってきたので本当にうれしい。目標としているメダルに近づけたのかなと思う」と話していました。
また、決勝トーナメントに向けて「格上の相手であることは確かなので、自分たちがチャレンジャーの気持ちで試合に臨みたい」と意気込みを語りました。
キャプテン大澤「メダル目指し全員で自分たちらしく」
キャプテンの大澤ちほ選手は、「大きな1勝で我慢強く戦い、勝ちきれた。押し込まれる時間も長かったが、1位通過できてよかった」と振り返りました。
そして、決勝トーナメントに向けて「メダルを目指してきたのでまた全員で自分たちらしく戦っていきたい」と意気込みを語りました。
床亜矢可「あくまでも通過点 4年間の頑張り 形に」
3大会連続出場の27歳、床亜矢可選手は「ピョンチャン大会からの4年間は、決勝トーナメント進出に向けて予選を1位で突破することを目標にやってきたので本当にほっとしている」と安心した表情で話していました。
次の試合に向けては、「メダル獲得を目標に練習をしてきたので、予選の1位突破はあくまでも通過点で今、スタートラインに立ったと思っている。4年間の頑張りを形にしたい」と意気込みを語りました。
日本代表(黒のユニホーム)
【スタメン】(カッコ内数字は今大会得点数)
1 藤本那菜=GK
3 志賀 葵/4 床亜矢可(1)/14床秦留可(1)/15浮田留衣(2)/16志賀紅音(1)
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30小西あかね=GK
2 小池詩織(1)/8 細山田茜(1)/10米山知奈(2)/21久保英恵/23山下 光(1)
6 鈴木世奈/7 川島有紀子/12大澤ちほ/18高 涼風/27小山玲弥
28山下 栞/13藤本もえこ/19大滝知香 /11三浦芽依/22獅子内美帆
【試合詳細】
試合開始(現地16:40)
アイスホッケー女子の日本代表「スマイルジャパン」の予選リーグ最終戦、チェコとの試合が始まりました。
第1P 残り16分 日本先制 日本 1-0 チェコ
日本は最初のパワープレーのチャンスを生かし、床秦留可がシュートを決め、先制しました。
第1P 残り13分 チェコの反撃をGK藤本が防ぐ
チェコも反撃します。
短いパスをつないでシュートに持ち込みましたが、日本のゴールキーパー藤本那菜選手がはじいて得点は与えませんでした。
第1P 残り7分 日本 GKと1対1も追加点ならず
日本は前線でパックを奪って相手ゴールキーパーと1対1のチャンスを迎えましたが、シュートがうまくヒットせず、追加点とはなりませんでした。
第1P 残り3分 日本 相手のパワープレーのピンチ
日本は大澤ちほ選手がペナルティーをとられ、相手が1人多いパワープレーのピンチを迎えました。
第1P終了 日本が1-0でリード(現地17:10)
日本はパワープレーのピンチをしのいで第1ピリオドは1点リードで終了。
チェコに攻め込まれる時間が続きましたが、しっかり守り切りました。
シュート数は日本が10本、チェコが12本です。
第2P開始(現地17:25)
第2ピリオドが始まりました。
日本が先制したあとはチェコも攻勢を強めています。
しっかり守ってカウンターで追加点を狙いたいところです。
第2P 残り18分 日本が再び相手のパワープレーのピンチ
日本は久保英恵選手がペナルティーをとられ、2回目のパワープレーのピンチを迎えました。
第2P 残り13分 チェコが得点 日本 1-1 チェコ
チェコに速攻からゴールを決められ、同点に追いつかれました。
ゴールキーパーの藤本選手が防いだかに見えましたが、パックが脇からこぼれました。
第2P 残り11分 日本がこのピリオド最初のシュート
日本はなかなかチャンスを作れていません。
第2P 残り7分 日本は2回目のパワープレーのチャンス
日本は2回目のパワープレーのチャンスを迎えました。
第2P 残り5分 日本はパワープレーで追加点を奪えず
日本はパワープレーのチャンスで床秦留可選手がロングシュート、志賀紅音選手もパスを受けてダイレクトで打つ得意のワンタイムシュートを狙いましたが、いずれも得点にはなりませんでした。
第2P 残り1分 チェコは2人がファウル 日本が有利に
チェコが立て続けにペナルティーをして、日本は5人対3人の有利な状況を迎えました。
第2P終了 得点は1-1のまま(現地17:58)
日本はこのチャンスで久保英恵選手を加えたスペシャルセットで攻めましたが、追加点はならず、1対1で第2ピリオドを終えました。
このピリオドはシュート数は日本が7本、チェコが9本でした。
第3ピリオドも日本のパワープレーが続きます。
第3P開始直後に日本が得点 日本 2-1 チェコ
最終第3ピリオドが始まりました。
日本はパワープレーが続いた状態で、床秦留可選手が勝ち越しのゴールを奪いました。
床秦留可選手はこの試合2点目です。
第3P 残り17分 日本 シュート決められず
日本は追加点を狙って積極的に攻め、ゴール前にパックがこぼれたところに高涼風選手がつめましたが決められませんでした。
第3P 残り14分 チェコにロングシュート決められ同点に
チェコにロングシュートを決められ、2対2。
再び同点に追いつかれました。
第3P 残り9分 日本 3回目のパワープレーのピンチ
日本は床亜矢可選手がペナルティーをとられ、3回目のパワープレーのピンチを迎えました。
第3P 残り7分 今度は日本のパワープレーに
日本はこのパワープレーのピンチをしのぎきり、同点のまま、今度は日本のパワープレーとなりました。
第3P 残り5分 日本は勝ち越しゴール奪えず
日本はこのチャンスで相手にうまく時間を使われてほとんどシュートを打てず、得点できませんでした。
第3P終了 2-2のまま日本は2試合連続の延長へ
第3ピリオドを終わっても2対2のまま決着がつかず、日本は前の試合に続いて5分間の延長戦に入りました。
先に得点したチームが勝ちとなります。
延長開始(現地18:43)
5分間の延長戦が始まりました。
ゴールキーパーを除いて3人ずつでプレーし、先に得点を奪ったチームが勝ちとなります。
延長でも決着つかず シュートアウトに(現地18:50)
延長戦は互いにチャンスを作りましたが、決勝点は奪えず、5人の選手が交互にペナルティーショットを打つシュートアウトにもつれこみました。
ペナルティー・ショット・シュートアウト 日本が勝利
【日本】(先攻)
浮田留衣× 久保英恵○ 小山玲弥× 床秦留可× 志賀紅音×
【チェコ】(後攻)
1人目× 2人目× 3人目× 4人目× 5人目×
シュートアウト 勝利引き寄せた2人のベテラン
アイスホッケー女子の「スマイルジャパン」。
息をのむ土壇場のシュートアウトで勝利を引き寄せたのは、この大会を集大成と位置づける2人のベテランでした。
今大会で一戦退くGK藤本「次の世代に少しでもいい順位で」
アメリカなど本場のリーグでプレーしたあと昨シーズンから帰国しましたが、若い選手たちに経験を積んでもらうためチームには所属せず、家族とともにトレーニングを重ねてきました。今大会で第一線を退く意向で、「次の世代に少しでもいい順位でバトンを渡したい」と体を張り続けています。
チーム最年長39歳 久保 合言葉は「サンキュー北京」
こちらも3大会連続のチーム最年長、39歳。抜群のシュート力で中学生のころから日本代表に選ばれ、長年、エースとして活躍してきました。
北京大会を最後と位置づけ臨みましたが、ここまで3試合で得点はゼロ。シュートアウトでゴールキーパーの股の下を狙ったシュートも一度は止められたかに見えました。
それでも、「得点をあげて“氷上のスナイパー”だったと最後まで印象づけたい」と話していた久保選手の気持ちが後押ししたかのようにわずかにゴールラインを超え、日本に決勝点がもたらされました。
さらに上位を狙うには欠かせないグループ1位突破をたぐりよせた2人のベテランの活躍。
39歳 久保選手の合言葉は「サンキュー北京」。
恩返しの気持ちをプレーに込めて準々決勝に挑みます。
さらに厳しい戦いが待つ
日本は2連勝した予選リーグの最初の2試合ではいずれも40本以上のシュートを打ち、スピードと機動力を生かした積極的な攻めが目立ちました。ところが、延長戦にもつれこんだ続く2試合は、流れの中から思うように攻撃の形が作れず、チェコ戦のシュートは25本に抑えられました。それでも、反則で相手が少ないパワープレーで床秦留可選手が2得点を決め、チャンスを確実に生かすことができたのはチームとして収穫でした。
この試合に勝ってグループ1位となったことで、準々決勝では金メダル候補のカナダ、アメリカと対戦は避けられましたが、今大会で初めて世界ランキング上位のチームとの対戦が待っています。
飯塚祐司監督は「取るべきところで点を取れたが、5人対5人の時にも決めないとさらに上のチームには勝てない」と攻撃パターンの改善を課題にあげました。
スマイルジャパンの真価が問われる準々決勝。笑顔での勝利を目指して選手たちが挑みます。
2022-02-08 13:38:04Z
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