史上初の無敗三冠牝馬が「現役最強馬」になるか
三強のうち、もっとも早くここへの参戦を表明したのはデアリングタクト(牝3歳、父エピファネイア、栗東・杉山晴紀厩舎)だった。 横綱相撲で押し切った秋華賞から中5週というローテーションは、一度心身を楽にさせてからまたつくり直すのに十分な時間だ。そのあたり、激戦からの中4週となるコントレイル、中3週のアーモンドアイに対して大きなアドバンテージを有していると言える。 桜花賞からオークスまでの間隔も中5週で、地元の関西でのレースから東京芝2400mに向かうというところまで同じだ。 杉山調教師が話しているように、三冠で最も強さを感じさせたのがオークスだった。1、2コーナーで他馬に寄られて位置取りが悪くなり、直線でもスムーズに進路が確保できずに手間取りながら、メンバー最速のラスト3ハロン33秒1の末脚で差し切った。 今回は他の二強より2kg軽い53kgの斤量で出走できることも大きい。末脚の切れがさらに増すことは間違いない。 もし勝てば、40回目を迎えるレース史上初めての無敗での制覇となり、デビュー6戦目での勝利は、1998年エルコンドルパサー、2018年アーモンドアイの7戦を更新する最少キャリア優勝記録となる。 そうなれば、「現役最強馬」の冠は、この馬がアーモンドアイから引き継ぐことになる。
ルメールは最大のライバル、コントレイルを消耗させた
デアリングタクト陣営がジャパンカップ参戦を発表したのは10月28日。その翌週、11月5日に参戦を表明したのが、史上初のクラシック三冠父仔無敗制覇を達成したコントレイル(牡3歳、父ディープインパクト、栗東・矢作芳人厩舎)だった。 1番人気に支持されるのはこの馬ではないか。条件が同じならこの馬が一番強いだろうが、三冠目の菊花賞が厳しいレースとなったことが、どうしても気になる。道中ずっと他馬に密着マークされて折り合いを欠き、最後まで競り合い、底力で難敵を振り払った。その2着馬に乗っていたのがアーモンドアイの主戦のクリストフ・ルメールというのが何とも皮肉だ。あの時点ではアーモンドアイとコントレイルがジャパンカップで激突するかどうかわかっていなかったのだが、結果として、ルメールは、最大のライバルを消耗させるレースをしたわけだ。 が、コントレイル陣営も、使うからには中途半端な状態では出してこない。1週前追い切りでは併せ馬で初めて遅れて心配されたが、レース週の追い切りでは福永祐一を背に素晴らしい動きを披露した。 「無敗の三冠馬同士の対決で、競馬界が盛り上がってほしい」と、ノースヒルズの前田幸治代表と矢作調教師は話している。
2020-11-28 13:18:43Z
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