日本女子プロゴルフ協会(LPGA)の年間表彰式「LPGAアワード」が18日、都内のホテルで行われ、渋野日向子(21=RSK山陽放送)がメルセデス最優秀選手賞をはじめ、最多の4冠に輝いた。16年賞金女王のイ・ボミの5冠に次ぐ複数受賞。8月のAIG全英女子オープンを初出場で制し、樋口久子以来、42年ぶりに日本人の海外メジャー制覇を果たした1年を物語る表彰ラッシュとなった。

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今年の女子ゴルフ界を象徴するように、表彰と笑顔が止まらなかった。全13部門、のべ14人が表彰を受けた「LPGAアワード」。渋野はまず6番目のベストコメントで登壇した。スタイリストに相談して決めたスパンコールをあしらった黒のドレス、ピンクのネイルに口紅。「普段よりは少しかわいく。少し目立つように。宇宙系です」という姿で、あこがれの舞台に立った。「ゴルフ人生で1度は立ってみたかった場所に21歳で立てて、何度でも帰ってきたいと思います」。満面の笑みで胸を張った。

ベストコメントは、5月に国内メジャーでツアー初優勝した際の「日本人のメジャー優勝は久々です。ただ、私でよかったのでしょうか?」という、初々しい言葉が選出された。全体8番目の輝き賞は、オーバーパーなし連続29ラウンドのツアー新記録などで選出。続く9番目の資生堂賞は、着用したウエアが完売など内面と外見も含めた「美しさ」を評価され「私生活はジャージーなので買わなきゃ」と恐縮した。そして大トリでメルセデス最優秀選手賞を受賞。「30歳以内に結婚したい。来季は東京五輪を目指して頑張りたい。21年は米ツアーを目指して、その準備を1年間かけてやっていきたい」と、公私の目標を宣言し、最後まで笑顔だった。

この日の高級車ベンツで今年は賞品として計5台もの車を手にした。気になる異性の同乗者は「最初はお父さんに運転してもらいます」と回答。壇上で司会の徳光和夫氏に、家族以外にいないか聞かれると「現れてほしい。誰でも、ではないけど、カッコイイ人! (身長は)高い方がいい」とリクエスト。ただし、24日のクリスマスイブの予定は「メリー親知らず!」と、歯科医で親知らずを抜く予定だと明かした。

他の追随を許さない4冠は、16年賞金女王のイ・ボミの5冠に次ぐ複数受賞だ。この日はNHK紅白歌合戦のゲスト審査員になることも発表された。そんな飛躍の1年の自己評価は「98点」。「今年は自分の思っている以上の成績を残せた。来年は高めの目標を設定したい。高めの目標は…、考えていませんけど」。想像を超える活躍を予感させる笑顔で1年を締めた。【高田文太】