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Sunday, July 7, 2024

井岡一翔5年7カ月ぶり黒星 12回判定負けで2団体統一&防衛失敗 王者対決に敗れ無冠に - ボクシング - ニッカンスポーツ

井岡一翔5年7カ月ぶり黒星 12回判定負けで2団体統一&防衛失敗 王者対決に敗れ無冠に - ボクシング - ニッカンスポーツ

<プロボクシング:WBA、IBF世界スーパーフライ級王座統一12回戦>◇7日◇東京・両国国技館

WBA世界スーパーフライ級王者井岡一翔(35=志成)が5年7カ月ぶりの黒星を味わった。16勝無敗のIBF世界同級王者フェルナンド・マルティネス(32=アルゼンチン)との2団体王座統一戦に12回0-3判定(112-116、111-117、108-120)で敗れた。18年大みそかのドニー・ニエテス(フィリピン)戦以来の敗退。スーパーバンタム級4団体統一王者井上尚弥(31=大橋)と並んでいた世界戦通算勝利数も22勝のまま。王者対決に敗れ、無冠となった。

接近戦を得意とし、手数も多く、パンチの破壊力もあるマルティネスに対し、井岡は「相手の得意とする距離で打ち合って止める」と真っ向勝負を口にしていた。負けを知らない勢い十分のIBF王者のプレッシャーを対処しながらパンチを繰り出していたが、強打を止めることができないまま敗れてしまった。

09年4月のプロデビューから15年が経過して迎えた初の世界戦だった。「王座統一」を掲げた区切りイヤーで実現した念願の統一戦でもあった。井岡は「これだけ世界戦の経験を積めたというのはボクシング人生の中で大きな経験。もちろん、その経験を生かして今回の試合に臨むけれど、過去の経験よりもこれからの挑戦の方が大事だと思っている。過去にとらわれず、次の挑戦への気持ちをより強く持って挑んでいきたい気持ち」とチャレンジャー魂を燃やして立った王座統一戦だった。

自他共に認めるほどの仕上がりだった。前日計量パス後、井岡は「コンディションは今現在、すごく良い状態。戦う準備できている。過去最高のコンディションと言ってぐらいの良い状態」と手応え十分でリングに立っていたが、勝利には結びつかなかった。22年大みそかのジョシュア・フランコ(米国)とのWBA、WBO世界同級王座統一戦以来、自身3度目の統一戦だったが、ベルト統一を逃して王座陥落した。

プロデビュー15年の区切りで迎えた初めての世界戦で敗れ、苦しい船出となった。09年4月のプロデビューし、11年2月のWBC世界ミニマム級王座獲得を皮切りに日本男子初の4階級制覇を成し遂げた。これでお互いに対戦を希望していたWBC世界同級王者ジェシー・ロドリゲス(24=米国/帝拳)との統一戦は遠のいてしまった。35歳の井岡はスーパーフライ級にとどまるのか、それとも日本男子初の5階級制覇を目指してバンタム級に転向するのか。その動向が注目される。

<ラウンドVTR>

◆1回 右構えのオーソドックス同士の王者対決。開始から無敗のIBF王者マルティネスが左右パンチをガードの上から当てる。さらに左フック、左アッパーを決めて一気にラッシュ。 しかし、ここで井岡の左ボデイブローがヒット。マルティネスは効いて、後退。井岡がボディーを狙って前進につぐ前進。マルティネスは手が出なくなる。残り1分、マルティネスが左フック、アッパーを振り回して再びラッシュ。井岡もボディーブローを返す。打撃戦は井岡のボディーブローが有効か。

【日刊採点】井岡10-9

◆2回 開始からマルティネスがパワフルな左右連打で井岡をロープにくぎ付けにする。井岡はガードをかためて耐える。1分すぎ、井岡の左ボディーブローがヒットするも、マルティネスも左右フック、アッパーを打ち返す。1分半すぎにマルティネスの左フックで井岡の足が止まったが、左ボディーブローを打ち返すし、今度はマルティネスの動きが一瞬止まる。残り30秒、マルティネスの左右アッパーがヒット。

【日刊採点】マルティネス10-9

◆3回 井岡の左ジャブが先制打。マルティネスも左右フックを振るって前に出る。30秒すぎに井岡の左右ボディーブローがヒット。1分すぎにマルティネスが左右連打で井岡を後退させる。井岡もボディーブローで反撃。2分すぎからマルティネスの右強打が再三ヒット。しかし、井岡のボディーブローが効果的に決まり、マルティネスがロープに後退。井岡はパンチを浴びながらも徹底してボディーを攻める。

【日刊採点】マルティネス10-9

◆4回 マルティネスが左ジャブから左右フックで先制打。井岡も左ジャブから攻撃を組み立てようとするが、マルティネスの強いパンチにつめられない。中盤は井岡がジワジワと前に出てプレッシャーをかける。残り1分、マルティネスの下がりながらのパンチがコツコツと当たる。終盤は井岡が左ジャブを突いて再び前に出るも、マルティネスも手数で反撃。

【日刊採点】マルティネス10-9

◆5回 序盤はともに左ジャブの突き合い。30秒、マルティネスの左アッパー、左フックが連続ヒット。井岡の上体が揺れる。1分すぎに井岡のジャブから右ストレートが浅くヒット。中盤に井岡の左右ボディーブローがヒット。マルティネスの動きが止まる。明らかに効いている。井岡がボディーを徹底的に攻める。残り30秒、井岡のボディー連打がヒット。マルティネスは手数が減る。

【日刊採点】井岡10-9

◆6回 井岡が左ジャブをボディーにたたきつける。マルティネスはボディーブローを警戒して腰が引ける。30秒すぎに井岡の右ボディ-ブローがヒット。マルティネスがロープに下がる。1分すぎにマルティネスの左右フックが決まる。井岡はひたすらボディーブローをたたき続ける。中盤は井岡のボディーブローとマルティネスの左右アッパーの応酬に。終盤の打撃戦はマルティネスのパンチが精度高い

【日刊採点】マルティネス10-9

◆7回 マルティネスが前に出てくる。井岡は依然としてボディーブローで迎え撃つ。マルティネスは手数が減る。1分すぎにマルティネスが左右フックを当ててラッシュ。井岡をロープにつめて打ち続ける。1分半すぎに井岡がボディーブローを連打。マルティネスの足が止まる。終盤は井岡も前に出てパンチを繰り出すが、マルティネスのパンチも的中する。

【日刊採点】マルティネス10-9

◆8回 マルティネスが左右パンチを振るって前に出る。井岡はボディーブローを返す。左フックも決まる。マルティネスも前に出て打ち合う。1分すぎに右の相打ち。マルティネスのパワーが上回る。中盤に井岡のワンツーからアッパーが決まるも、マルティネスも反撃。2分すぎに井岡の左右フックが決まる。終盤は井岡の左右ボディーブローがヒット。

【日刊採点】井岡10-9

◆9回 マルティネスが左右パンチを振り回して突進。井岡も左ジャブで対抗。50秒、マルティネスの右フックがクリーンヒット。中盤は井岡のボディーブローが有効も、マルティネスも打ち返す。2分すぎからマルティネスの左右フックが次々と決まる。井岡も耐えてボディーブローを打ち込むが、マルティネスのパンチも止まらない。

【日刊採点】マルティネス10-9

◆10回 ジャブの突き合いからスタート。30秒すぎからマルティネスの右ストレートがポンポンとヒット。1分すぎに井岡の左ボディーブローがヒット。マルティネスの足が止まる。中盤に井岡の右3連発が決まるも、マルティネスも打ち返して井岡をロープまでとばす。終盤は井岡が強引に前に出て打ち合うが、マルティネスのパンチも浴びる。

【日刊採点】マルティネス10-9

◆11回 ジャブの突き合いでスタート。井岡がジワジワと前進も、マルティネスが下がりながらパンチを当てる。40秒すぎに井岡のワンツーが決まる。1分すぎに井岡の右ストレートがカウンターでヒットするも、マルティネスは平然と打ち返す。残り1分、井岡がボディーを集中攻撃も、マルティネスの下がりながらのパンチもクリーンヒット。終盤はマルティネスが左右フックで井岡をロープにつめる。

【日刊採点】マルティネス10-9

◆12回 井岡のワンツーが浅くヒット。マルティネスは足を使ってサークリング。40秒すぎに両者意地の打ち合いに。ともに譲らず。中盤は井岡の右フックがカウンターでヒットも、マルティネスも打ち返す。残り1分、井岡が前に出て捨て身の打ち合いに。激しい打撃戦に。最後はマルティネスがバランスを崩してスリップしたところで試合終了のゴング。

【日刊採点】マルティネス10-9

◆井岡一翔(いおか・かずと)1989年(平元)3月24日、大阪・堺市生まれ。興国高で史上3人目の高校6冠を達成。東農大2年中退で09年プロデビュー。11年に当時日本最速7戦目でWBC世界ミニマム級王座、12年にWBA世界ライトフライ級、15年に18戦目の当時世界最速でWBA世界フライ級王座獲得。17年に1度引退も18年に復帰。19年6月に再挑戦でWBO世界スーパーフライ級王座を獲得し、日本初の世界4階級制覇を達成。23年2月にWBO世界同級王座を返上し、同6月にWBA世界同級王座を獲得。163センチの右ボクサーファイター。家族は夫人と2男。

【井岡一翔-マルティネス/ライブ速報】はこちら>>

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2024-07-07 12:08:00Z
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