日本相撲協会は28日、都内で理事会を開き、宮城野部屋の宮城野親方(39=元横綱白鵬)、間垣親方(34=元前頭石浦)の親方衆2人と、十両伯桜鵬(20)ら力士らが、伊勢ケ浜部屋に転籍すると発表した。

宮城野部屋をめぐっては、元幕内北青鵬の暴力が発覚し、宮城野親方が2階級降格などの処分を受け、3月の春場所は師匠を外された。同場所中は、同じ伊勢ケ浜一門の玉垣親方(元小結智乃花)が師匠代行を務めていたが、その後は一門預かりとなり、一門の親方衆が同場所中に協議した。

1度は2人の親方衆、力士らが、いずれも異なる部屋への転籍案を、協会執行部に提出していたが、これが認められなかった。師弟一括での転籍先を模索する中で、伊勢ケ浜部屋が受け入れることになり、これがこの日の理事会で承認された。

ある親方は「師弟が離れ離れになるのはどうか。ましてや、憧れていた元師匠が、対戦する力士の指導をしているとなったら複雑な心境だろう」と、一括転籍となった理由を話していた。

伊勢ケ浜部屋は横綱照ノ富士をはじめ、春場所で110年ぶりに新入幕優勝を果たした前頭尊富士らもいる。来場所は全部屋で最多となる、6人の幕内力士が在籍することになる見通し。そこに宮城野部屋からの転籍組も加わり、一大勢力となることになった。