昨季限りで中日を戦力外となり現役引退した平田良介氏(34)の引退セレモニーが、本拠地バンテリンドームの楽天戦で行われている。

試合前には打撃練習に参加。9シーズンつけた背番号6のユニホーム姿でグラウンドに現れると、「平田」「良介」などの歓声と拍手に包まれた。応援団から現役時の応援歌が流れる中、強いスイングを披露。最後に左翼席に放り込み、大きな拍手を浴びた。その後、大阪桐蔭の後輩、楽天浅村から花束を贈られた。シートノックでは定位置だった右翼に就き、二塁、本塁への好返球をみせた。

この日の練習中は立浪監督をはじめ、コーチ、選手らが「THANK YOU RYOSUKE HIRATA」と記したおそろいのTシャツを着用した。

平田氏は昨年9月中旬に立浪監督から引退を打診され、10月上旬に球団から戦力外を告げられた。12球団合同トライアウトは受けずに他球団へ移籍を模索したが、12月末に自身のSNSで現役引退を公表した。その後は日本学生野球協会の研修を受け、プロ野球経験者が国内の高校、大学で指導が可能となる資格を2月に回復している。

今回の引退セレモニー実現にあたり、平田氏はSNSで「1度断ってしまった引退セレモニーの話を、もう1度企画していただいた皆さまには感謝しかありません」などとつづっている。

SNSによると、現在は「楽しく、厳しく、あまり型にはめない指導をしたい。プロ野球選手OBとして野球に恩返ししたい。子供たちの夢のサポートをしたい。野球に携わる仕事をしたい」という思いから、大阪市で飲食店を展開する企業が作る軟式野球チームに所属しているという。

試合後にも引退セレモニーが行われる。

◆平田良介(ひらた・りょうすけ)1988年(昭63)3月23日、大阪府生まれ。小学1年から野球を始め、中学時代は硬式のボーイズリーグ「大阪北」「大阪都島」に所属。大阪桐蔭では3年夏の甲子園で、PL学園・清原和博以来となる1試合3本塁打を記録。05年高校生ドラフト1巡目で中日に入団。中日一筋17年で、通算1227試合出場し、打率2割6分8厘、1046安打、105本塁打、484打点。ベストナイン1回、ゴールデングラブ賞1回受賞。177センチ、92キロ。右投げ右打ち。

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