「言った通りになったでしょう」。国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の影響と軽減策に関する最新報告書は、そう言っているように見える。
報告書は、気候変動が自然生態系に深刻な影響を及ぼし、災害や健康、水、食料などの面で、人の生命や生活を脅かしている実態を指摘した。各地で前例のない被害が出ており、特に貧しい地域の弱い人たちに大きい。その影響は悪化の一途をたどっている。
私たちはこれまで科学の声を何度も聞いてきた。IPCCは、1990年に発表した最初の報告書で、制御不能な温室効果ガス排出による気候変動は、エネルギーや水、食料、住宅などへの深刻な影響を、主に途上国で助長すると警告。その後の5回の報告書で、科学的な裏付けが積み上げられ、確信度は増したが、大筋では変わっていない。これまでとの最大の違いは、思っていたより温暖化が速く、影響が大きいことを示した点だ。
過去の報告書は、温室効果ガ…
からの記事と詳細 ( (視点)IPCC報告書の意味 選択肢は限られつつある 石井徹 - 朝日新聞デジタル )
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