女子シングルス１回戦で土居美咲（手前）を下し、ラケットでタッチを交わす大坂なおみ＝ニューヨーク（ゲッティ＝共同）【拡大】
テニス・全米オープン第１日（８月３１日＝日本時間９月１日、ニューヨーク）四大大会のひとつが開幕し、女子シングルス１回戦が行われ、２０１８年大会以来２年ぶりの優勝を狙う世界ランキング９位の大坂なおみ（２２）＝日清食品＝は、同８１位の土居美咲（２９）＝ミキハウス＝との日本選手対決を、６－２、５－７、６－２で制し、５年連続で初戦を突破した。２回戦はカミラ・ジョルジ（２８）＝イタリア＝と対戦する。８月のツアー再開後初めての四大大会となり、無観客で実施される。
◆「彼女はタフ」覚悟のフルセット
打球音が響き渡る無観客のセンターコートに緊張感が漂った。全米オープンでは、伊達公子と神尾米が争った１９９４年大会の２回戦以来、２６年ぶりの日本勢対決（結果は伊達がストレート勝ち）。大坂は２０１６年以来２度目の対戦となるサウスポーの土居にフルセットと苦戦した。
「初戦で緊張するし、彼女はタフな相手だから予想はしていたけど、難しい試合だった」
◆左太もも裏痛が奪うサーブの威力
前哨戦の「ウエスタン・アンド・サザン・オープン」で左太もも裏を負傷し、決勝を棄権した大坂。「試合中に少し痛みが出た」とけがの影響もあり、サービスエースは６回にとどまるなど、本来の姿ではなかったが、冷静なプレーが光った。厳しいコースにボールを打ち分け、確実にポイントを重ねて、２時間３分の熱戦を制した。
◆決勝まで日替わり…７枚のマスク
前哨戦と同様に、人種差別への抗議の意思を示した。入場時には今年３月に警察官に射殺された黒人女性のブレオナ・テーラーさんの名前が入った黒いマスクを着用してコートに登場。「ただ、気付いてもらうこと。ブレオナ・テーラーさんの話を拡散して、もっと関心を持ってもらうため」と理由を説明した。決勝までの試合数と同じ７枚の異なる名前が入ったマスクを用意しているといい「決勝までに全てを見せられるといい」と強調した。
２日の２回戦で、カミラ・ジョルジ（イタリア）と対戦する。「四大大会は毎回違うストーリーがある。それを乗り切るかどうかの問題」と大坂。今大会は勝利にこだわる理由がひとつではない。２年ぶりの全米制覇へ、突き進む。
2020-09-01 09:21:14Z
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