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Thursday, March 26, 2020

通年採用、学生の選択肢増 公務員試験後に企業受験も - 日本経済新聞

春~秋に大学生の採用活動をする企業が多いなか、建設資材商社のコンドーテックは2010年入社から通年採用を導入している。毎年平均20人弱の新卒社員のうち、3分の1ほどを一般的な活動時期以外に選考する。公務員試験の準備で企業の就職活動ができなかった学生らを獲得する。学生にとっても就職先の選択肢が広がる。

加地さんは2018年12月にコンドーテックの面接を受けた

加地さんは2018年12月にコンドーテックの面接を受けた

総務部所属の1年目、加地満貴さん(23)も通年採用で入社した。子供のころから「社会貢献がしたい」との思いが強く、自治体の職員を目指していた。惜しくも不合格となり、18年夏から企業の就職活動に軸足を移した。

「公務員試験のため毎日5時間は勉強していた。予備校の授業と会社説明会が重なることもあり、多くの企業に応募できなかった」うえ、夏以降は受験できる企業も少なかった。大阪市に本社を置くコンドーテックの存在を知り、18年12月に面接を受けた。

コンドーテックは多様な人材を集めようと通年採用を導入した。1年を通じて面接を1カ月に5~6回実施する。手間はかかるものの「公務員を目指していた学生は粘り強く、努力できるケースが多い」(採用担当者)。ほかに大学院中退者や教員の元志望者らも入社している。

加地さんは現在、開示資料の作成や社員の保険管理などに携わる。「当社はテントや土のうなどの防災製品も販売している。社会に貢献できている」と目を輝かせる。

■通年採用、21年卒で4社に1社が実施 コストが課題

就職情報サイトを運営するリクルートキャリアによると、2021年卒の大学生を通年採用する予定の企業は25%ある。20年卒から8ポイント上昇した。経団連と大学が通年採用の拡大で合意したこともあり、コンドーテックのように1年を通じて選考する企業はさらに増えそうだ。

リクルートキャリア就職みらい研究所の増本全所長は「人材獲得に苦戦する中小企業の通年採用が増えるだろう」と指摘する。志望を行政から企業に切り替えたり、海外大学に留学したりしている学生は従来型の採用活動に応募できないケースがある。成長力を持ちながら知名度に劣る中小企業にとって、通年採用は優秀な人材確保に役立つ可能性がある。

一方、通年採用は負担増につながる。リクルートキャリアの調査では、随時入社できる「通年入社」の実施率は8%にとどまる。全員が4月に入社する場合、研修などを一斉にできる。一方、通年採用・入社は個別対応を迫られる学生や社員が出てくる。コストと効果を見極めることが欠かせない。

(佐藤遼太郎)

=おわり

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March 27, 2020 at 12:02AM
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